第50回 阪急杯 (GⅢ)
引退式といえば、もう何年前になるかな、エイシンキャメロンが勝ったアーリントンカップの日のこと、フサイチコンコルドなどを管理した小林稔調教師の引退式を思い出さずにはいられません。昼休みのウイナーズサークルで、引退調教師がマイクを持ち、ファンに一言二言と勇退の挨拶をするということで、私は阪神競馬場名物“宝塚カレー”を食いながらパドック裏のモニターテレビで見物していました。
まぁ、しゃべる、しゃべる、しゃべる。6Rの本馬場入場の直前まで、思い出の名馬やら苦労話やら一人でしゃべる小林調教師。同じように飯をかきこみながらモニターに釘付けのファンからは自然と笑い声が沸き起こります。私はただただ「このオッサン、ほんまに競馬が好きなんやな…」と思いました。その後は地方の馬主になるなど、悠々自適の“老後”を送っています。
ナリタブライアンを育てた大久保正陽調教師は今日で定年退職です。「レースを使いながら馬を仕上げる」師ならではの理論は、時としてマスメディアから非難の集中砲火を浴びることも少なくありませんでした。しかし、私は結構、大久保調教師のスタイルが好きでした。実際、そのスタイルで一定の結果を出しているのですから、適切なレースを選択する眼力を評価すべきだと思います。馬は生き物ですから、仕上げ方に法則も規則もありません。血統だ距離適性だなんだと人間が勝手に後付けた概念よりも、他にもっと大切なものがあるんだと教えてくれる調教師だったのです。競馬人としてはチャレンジャーの部類に入る人だった、ということでしょう。ブライアン宮杯騒動のあと、極度のマスコミ不信になってしまったということですが、いつか真相を語ってほしいなと思います。
福永祐一の師匠、北橋修二調教師も今日で定年退職です。九州生まれの九州育ち、実家は牛の肥育をしていたそうです。なんでも結婚式の帰り道、タクシーに乗っていて、対向車線に牛を乗せた車を見つけ、「近くでセリがある!」と、新婦に土下座しながらタクシーを降り、トラックを呼び止め、セリに同行したそうです。引退後は「九州で牛を育ててみたい」と真顔で語る北橋調教師。牛の血統にも詳しいらしく、早くも配合を考えているとのこと。牛の生産をやると、最低3ヶ月は付きっきりになってしまい、栗東の家を空けなければならなくなるそうです。調教師としては、若手に厳しい頑固親父のイメージがありましたが、結構やんちゃな老人です。これからも嫁さんの苦労はたえません…。
引退するのは調教師だけではありません。松永幹夫騎手です。平場では1番人気を3着にする名人だったので、馬券的にはかなり困らせてくれるジョッキーだったわけですが、関西の競馬にはなくてはならないキャラクターでした。GⅠ6勝、その全てが牝馬によるもの。たまたまお手馬に牝馬が多かっただけなのか、それとも牝馬の扱いが上手だったのか、このへんはよく分かりません。ただ、“牝馬のなにわっち”を自称する私にとっては、馬券的に随分とお世話になった騎手ということになります。
一頭挙げるなら、イソノルーブルです。蹄鉄の打ち換えができず敗れた桜花賞の翌日、馬房の前で丸一日座り込んでいた松永騎手。つづくオークスは、逃げ馬には厳しい距離延長、しかも大外20番枠、“シンデレラ”は4番人気に甘んじます。しかし、松永幹夫とイソノルーブルは、直線一気に追い込んできたシスタートウショウを振り切り、鮮やかな逃げ切り勝ちを収めたのです。競馬の主役はお馬さんなんですけど、「人馬一体」という言葉があるように、跨っている人間の気持ちが馬に伝わることがあるんじゃないかってね…。まだまだ騎手として活躍が期待できるのですが、師匠の跡を継ぐため調教師転身。これもまた「幹夫らしい」生き方だと思います。
そのイソノルーブルを管理した清水久雄調教師も今日で勇退です。同厩舎の管理馬で、出走回数記録を更新中のハートランドヒリュは、河内厩舎に転厩するそうです。河内というと、アグネスフライトでダービーに勝ったことが昨日のことのように思い出され、未だに騎手のイメージが拭い去れないのですが、ほんと時代はどんどん進んでいるんですね。
ちょいと湿っぽい話になってしまいましたが、気を取り直して予想にいきましょう。
阪神6R 3歳500万下 (混)(特指)馬齢
ダ1400 / 13:00発走 / 出馬表
◎セイウンワキタツ
○テンエイヤシャオー
▲ダイナミックターン
△プレザントウインド
×サウスティーダ
阪神7R 4歳上500万下 (混)[指]別定
芝1600 / 13:00発走 / 出馬表
◎スリーハイシャトル
○トーセンエール
▲シンボリプレオ
△スカーリイベイビー
×コスモジャイブ
阪神8R 4歳上1000万下 牝[指]別定
ダ1400 / 14:00発走 / 出馬表
◎サヨウナラ
○キタノスザク
▲アドマイヤキラメキ
△ビューティフルアイ
×ラブイズミラクル
阪神9R すみれステークス (3歳オープン) (混)(特指)別定
芝2200 / 14:35発走 / 出馬表
◎アドマイヤジュピタ
○ナイアガラ
▲ニシノロドリゲス
△セブンゴールデン
×ライトストロング
さぁ今年もやってまいりました。春の仁川といえば…
N・GⅠ なにわステークス
今日は、ある意味、これがメインレースです。あと一歩で勝ちきれない原級の常連と、とんとんと下級から勝ち上がってきた上り馬の相手関係をどう取るか悩ましいところですが、今日で引退の北橋先生に敬意を表してサワノブレイブに二重丸。このところ詰めの甘いレースが続いてますんで、上がりのかかる阪神コースは歓迎のクチではないでしょうか。
阪神10R なにわステークス (4歳上1600万下) (混)[指]別定
ダ1200 / 15:10発走 / 出馬表
◎サワノブレイブ
○オフィサー
▲スリーアベニュー
△ジョウノデイリー
×ビービーバーニング
サワノブレイブから馬連4点。オッズ次第でオフィサーからのタテ目を押さえたい。
なんかコロコロと条件の変わる阪急杯。今年からは千四ですか…。
阪神の芝1400で行われる重賞といえば、昔のセントウルステークスです。スプリンターでも押し切れる京都の千四と違って、阪神の千四は中距離もこなすマイラーが強い条件です。オースミタイクーンなんかをイメージしてもらうといいでしょう。宮杯の前哨戦というよりは、安田記念の参考レースになると思います。
阪神11R 阪急杯 [GⅢ](4歳上オープン) (国際)[指]別定
芝1400 / 15:45発走 / 出馬表
◎オレハマッテルゼ
○コスモサンビーム
▲グランリーオ
△ビッグプラネット
×ロードマジェスティ
たまには三連単でも買ってみます。<1着>オレハマッテルゼ・コスモサンビーム、<2着>コスモサンビーム・グランリーオ・ビッグプラネット、<3着>グランリーオ・ビッグプラネット・ロードマジェスティ・ニシノデュー。全部で何点???
阪神12R 4歳上1000万下 (混)[指]別定
ダ1800 / 16:20発走 / 出馬表
◎フィールドルージュ
○ティラノサウルス
▲エイシンニュートン
△アドマイヤムサシ
×ビッググラス
去る人あれば来る人あり。来週は新人騎手のデビューです。ここ数年の若手騎手といえば、難波、柴原、川島、藤岡、松岡、生野、鮫島くらいしか名前の思い浮かばない私。なにしろ覚えた名前の数より、辞めていく人の数が多い始末。このままでは騎手より調教師に明るくなってしまいそうです。しっかり覚えようとは思うんですけどねぇ…。














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