“ Veni, Vidi, Vici ” - ホンダF1、第3期初優勝!!!

15年前のハンガリーグランプリ。レース直前に本田宗一郎さんが亡くなった。

この年、マクラーレン・ホンダは開幕4連勝でロケットスタートしたが、夏の訪れと同時に攻勢をかけたウィリアムズ・ルノーに劣勢が続いていた。ここも下馬評は決して芳しくなかった。ここで負けるとシーズンの流れも変わるだろう。いよいよ追い込まれていた。

チームメンバーは喪章を巻いてレースに挑んだ。研究所は重いと酷評されるV12エンジンを突貫で改良、ぶっつけ本番で投入した。アイルトン・セナの駆るマシンは前戦より10キロ以上軽量化された。灼熱のレース、ナイジェル・マンセルの追撃を振り切り優勝。“おやじ”に捧げる1勝でシーズンの流れを取り戻したマクラーレン・ホンダはドライバーズ、コンストラクターズの両チャンピオンシップをものにすることになる。


東洋には「鯛の尻尾より鰯の頭(かしら)」という故事がある。

万事、1位の他は全て負けである。どんなに僅差でも2位以下は敗者である。たとえ偶然でも1位のみが勝者である。競い事である限り、勝者は1人しかいない。「鰯の頭」であることにささやかな誇りを持たなければ、九分九厘の人は人生をつまらないままに終わらせてしまう。

現実社会はなかなか理屈通りには生きられない。「勝ち組・負け組」というカテゴライズによって、あたかも「鯛の頭」が「鰯の尻尾」に優先するかのような風潮さえある。鯛は鯛でも「腐っても鯛」がもてはやされる。

スポーツの世界においても同様である。負けているのにガッツポーズをするプレーヤー、2位や3位のプレーヤーを賞賛するオーディエンス。このみみっちさには白けてしまう。それぞれの条件の中でベストを尽くしたかどうかは別である。ベストを尽くすのは当たり前のことだからだ。

努力ではなく結果を評価しなければ、競い事をする意味などない。敗者が、悔しい、悲しい、腹立たしいと地団駄を踏み続けたところで、そんなものはエモーショナルなパフォーマンスにしかならない。ゴリラが胸を叩くのと大して変わらない。

悔しければ、勝てばよい。

悲しければ、勝てばよい。

腹立たしければ、勝てばよい。

結果のみが、閉塞感を打ち破ることができる。価値観の多様化とは、成果主義を否定する思想の台頭を許容することではない。勝者の努力を軽んじている限り、敗者は敗者のままだ。努力に対する賞賛は、結果に対する賞賛の付帯物である。結果を賞賛する。結果に至る努力を賞賛する。

優勝して鰯の頭になった。表彰台なんて鯛の尻尾だ。ホンダの努力を知っている。結果が出た今日、はじめてその努力を賞賛できる。

おめでとう。

次の戦いがある。勝者でも敗者でもない、鯛の頭になるその日まで挑戦者として戦わねばならない。

がんばれ。

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旧共産圏ハンガリーでのF1グランプリ。 ホンダが39年ぶりの優勝とのこと。 私が以前見ていたのは、強いホンダはマクラーレンホンダやウィリアムズ・ホ... [詳しくはこちら]

コメント

こんばんは。コメントはお久しぶりです。

この故事は初めて知りました。意味的に「鶏口となるも牛後となるなかれ」みたいな感じかな、と思って調べてみたら、当たらずといえども遠からず、ですかね。

ともかく、おっしゃる通り、勝ちは勝ち、負けは負け。レースの世界にタラレバも言い訳もきかないですからね。

あと、

>勝者の努力を軽んじている限り、敗者は敗者のままだ。努力に対する賞賛は、結果に対する賞賛の付帯物である。結果を賞賛する。結果に至る努力を賞賛する。

という部分はまさに慧眼ですね。
っていうか、自分の身に置き換えてみると、耳が痛過ぎな感じですけど(^_^;;

ホンダには、一勝、二勝といわず、チャンピオンシップの圧倒的な支配者になるまでがんばってほしいですね。

>「鶏口となるも牛後となるなかれ」

私などアホですから、そんな難しい言葉は知りませんでしたw おそらく意味的には同じようなもんでしょう。

宗一郎さんも、「経験はないが技術がある」なんて大きなラッパを吹いてF1に乗り込んでいったわけですが、結果を出すまでには何回も鼻っ柱を折られています。正直、本田宗一郎という人は、目まぐるしい技術の進歩には付いていけず置いてけぼりを食らう「オヤジ」だったわけですが、どんなに負けても勝つまでは決して折れなかったから、そのスピリットが今日まで生き続けているんだと思います。

「ホンダが勝つのは当たり前」「ニュースになるのはホンダが負けるとき」「勝つのはホンダばっかりで退屈」、そんな時代を知ってる者といたしましては、1つや2つの勝利ではまだまだ全然物足りない気がします。

まぁ、いきなり天下は取れませんから、それがものすごい回り道だったとしても、休まず、あきらめず、1つづつ目標をクリアしていってほしいと思います。

(追記)

ShinさんのTypeKeyIDを「承認」にしておきました。

スパムがシャレにならないほど多いので、ややこしいシステムになってしまいすみません。

スパム、困りますよねぇ。うちはあるプラグインを入れたら大分よくなりましたが。
とにかくありがとうございます。さっき別件で書いたんですが、その場で公開されるんですね。

さてちょっと。

>正直、本田宗一郎という人は、目まぐるしい技術の進歩には付いていけず置いてけぼりを食らう「オヤジ」だったわけですが

でしたね(^^) だからこそ藤沢さんとは名コンビだったんですね。

それと、僕も「ホンダはひとつくらい勝ったことで大騒ぎされるようになってしまったんだなぁ」というのは感じました。早く、「憎らしいくらい」と言われるような時代を再現してほしいものですね!

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