岩田康誠騎手、メルボルンカップを制す!

世界の岩田」 キタ━(゚∀゚)━!!!!!

日本馬ワンツーを達成した1着デルタブルース(右)とポップロック

この歴史的快挙の鞍上が岩田康誠騎手であったこと、園田ファン・岩田ファンとして心から嬉しく誇りに思う。おめでとう!

道営の馬、コスモバルクが勝った。園田の騎手、岩田康誠が勝った。地方競馬を取り巻く情勢は決して楽観できるようなものではないけれど、諦めることなく、腐ることなく、挑戦するということに光明を見いだしてほしい。あえて大げさな言い方をするけど、「その道は世界に通ず」。


どうせ中央競馬なんて、武が勝つように仕組まれた八百長競馬。中央だけが競馬じゃない。地方がある。海外がある。乗せてもらえるならどこでも行くべし。

先週、川崎競馬場で行われた地方競馬の祭典「JBC」には、中央競馬からも多くの騎手が参加した。武豊をはじめとする中央競馬の騎手がメインレースのGⅠしか騎乗しない中、岩田康誠は中央競馬所属騎手としてただ一人、地元の平場戦にも騎乗した。園田を巣立って約8ヶ月。月に1~2回、岩田騎手は、他にも予定があるだろうに都合を付けて園田(姫路)の指定交流競走にやってくる。ここでも、兵庫の馬に騎乗する。

地方競馬の賞金は、中央競馬の出走手当にも満たないことがあるという微々たるもの。地方から中央へ転出する騎手の動機に、少なからず「金のため」という背景があることは否めない。しかし、岩田は中央競馬の騎手になったあとも安いレースに乗り続ける。1着賞金30万円のレースでも、納得のいく騎乗ができたときにはガッツポーズをする。

数ヶ月前、ある新聞に連載中の中央競馬・YF騎手のコラムに、「地方の騎手が中央のレースに乗っているのに、中央の騎手が地方のレースに乗れないのはおかしい」といったものを見かけた。F騎手は「機会があれば地方のレースに乗りたい」とまでいっていた。

先日、園田の指定交流にF騎手が来場することが分かり、この記事を目にしたある馬主が「じゃあ乗したるわ」と、調教師経由でF騎手に騎乗依頼を出した。ところが、この依頼は見事に断られた。「乗れないのはおかしい」と言っておきながら「乗らないのはおかしい」。あのコラムは嘘だったのかと失望した。

無論、連を外せば騎手の取り分は千円札数枚というレースに乗って、落馬でもしたら土日の中央競馬に出られないということを考えると、当たり前の話である。地方競馬場が払い出す賞金など、中央競馬では歩いて回ってくるだけでも手に入れられる端金なのだ。武豊が交流は交流でもダートグレード競走の開催日以外は殆ど地方に行かないのも、つまるところそういう理由によるものなのだろう。

であるから、岩田も、小牧も、赤木も、園田ではそう数多くは乗ってくれない。事故のリスクと同時に、地元騎手への遠慮も少なからずある。乗っても1日数鞍だ。それでも「乗る」ことに意味がある。岩田にしても、小牧にしても、赤木にしても、彼らは馬に乗ることが大好きなのだ。決して「金のため」だけで仕事場を選んでいるのではないのだ。

一流の騎手は、動く馬に強い競馬をさせる。しかし、それだけが騎手の仕事ではない。動かない馬に乗っても馬の能力を少しでも多く引き出し、1つでも上の着順をとる。これもまた騎手の仕事である。地方競馬出身の騎手が中央競馬で活躍する背景には、後者の要因が作用している。1つ1つのレースを大切にする。そう滅多に強い馬、速い馬には巡り会えない地方競馬だからこそ得られるものがある。

岩田は、そうやって才能を磨いてきたし、体力が続く限り慢心することなく安いレースに乗り続ける。タイムパラドックスでJBCクラシック、デルタブルースでメルボルンカップを制したのは、彼の日頃の行い、競馬に対する真摯な姿勢に、神様が与えたご褒美である。


そもそも競馬の「け」の字も理解してないアホンダラとか、ゲームで競馬を覚えたクソガキとかは、海外競馬というと「凱旋門賞」がお好きなようだが…。

海外競馬に造詣のある人なら既に知っているように、メルボルンカップというレースは、さながら日本の有馬記念のような、オーストラリアの競馬の祭典である。レースの日は州の休日となり、学校も会社もお休み。街を挙げて、みんなで競馬を楽しむ。そういう意味では、オーストラリアの競馬の祭典には、日本のそれよりも一歩進んだ文化と歴史がある。

このビッグレース、メルボルンカップに日本馬と日本人騎手のコンビが挑戦し、勝利を掴んだことは、日本競馬史のみならずオーストラリア競馬史において、後世まで語り継がれる偉業である。

これで今年に入ってから海外GⅠを制した馬はユートピア(ゴドルフィンマイル)、ハーツクライ(ドバイシーマクラシック)、コスモバルク(シンガポールインターナショナルカップ)、デルタブルース(メルボルンカップ)の4頭になった。GⅡではあるが、ダンスインザムード(キャッシュコールマイル)も勝った。暮れには香港国際競走に挑戦する馬もいるだろう。日本の競馬は地道に世界に浸透しつつある。


最後に、海外遠征といえば、この馬について触れないわけにはいかない。JRAと電通が必死になって煽った挙げ句、薬物常用まで発覚した「競馬界の亀田」ことディープインパクトである。

注目を集めるには集めたが、この馬、いやこの馬の周辺の人間が競馬界に落とした「汚点」はあまりに大きい。斤量に不満があるなら1年前に挑戦すればよかったのだ。挑戦よりも、確実に稼げる菊花賞を選んだ人間の責任だ。真っ直ぐ走らせるのが精一杯で全く追えない武豊なんか乗せずに、現地のジョッキーに任せればよかったのだ。武豊なんて世界に出れば“フツーの”騎手だと、知らなかったとは言わせない。

日本の競馬と世界の競馬の距離は間違いなく近づいている。しかし、近づけば近づくほど、日本競馬が長年のよりどころとしてきたものが、いかに鎖国的なものだったか思い知ることになる。なにしろテレビでは、競馬に対して少しは造詣のありそうなコメンテーターが、知たり顔をして「薬物疑惑は仕組まれたもの」で「ヨーロッパの競馬は閉鎖的」とのたもうているのである。日本の競馬がどれくらい閉鎖的か、それを知っていたら、こんなトンチンカンな発言はできないはずである。

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