正直、これはちょっとヤバ・・・・・・ ( Honda RA107 )
いや、分かってますよ、「カッコいいクルマが速いんじゃない、速いクルマがカッコいいんだ!」と…。
でも、やっぱり、「F1はカッコよくなければいけない、カッコよくなければF1じゃない!」と思うんですね、私なんかは…。
正直、これはヤバい。何がヤバいって、包み隠さずに言いますね。見た目がダサいです。センス無さすぎです。何年かのちに、どっかの雑誌で「史上最も醜いカラーリングは?」なんてアンケートをやると、間違いなく優勝争いが可能でしょう。
F1の長い歴史上には、こういうアート路線のカラーリングを纏ったマシンが何台も存在するわけですが、フランス系のチーム以外で“エレガントな見た目”を実現できたチームはちょっと記憶にありません。今回もどうやらそのパターンのようです。
地球環境への配慮うんぬん、ポリシーは立派なんです。ただ、F1は、給油OK、燃費制限無し、ガソリンを湯水のように使い、触媒レスで大気に放出しているわけで、近頃はF1界の周辺にも頭のイカれた環境保護団体の影がチラチラしており、あの理不尽な連中に格好の餌を与えているような気がしなくもありません。
まぁ、「速いものがカッコいい」という原点に立ち返りますと、速く走ってくれさえすれば、このすっとんきょうなカラーリングもカッコよく見えてくるかもしれません。F1マシンは速く走ってナンボのもの、色より性能です。と言いたいのですが、このマシン、肝心の速さの方も少し足りていないようで心配です。テストでは、ラップタイムがなかなか伸びてきません。ドライバーも戸惑いを隠せないコメントを残しています。
ニューマシンRA107の開発コンセプトは「空力」。元々、空力の面では他のトップチームに対して劣勢は否めませんでしたし、エンジンの開発が凍結される今年は例年にも増して車体の優劣が結果に直結してくると思われますから、このコンセプト自体は間違っていないところでしょう。新しい風洞も稼働態勢が整い、開発競争のバックグラウンドにも抜かりはありません。
RA107をざっと眺めても、空力に重きを置いてきたことは、如実に理解できます。見た目で新車と旧車の違いを確かめるのが難しい昨今のF1マシンにあって、これほどはっきりと新旧の違いが分かるマシンは珍しいといってもよいでしょう(色じゃないよ)。
とりわけ、サイドポンツーン後部の空力処理が、他の多くのチームが追い求めているスタンダードな路線とは異なる個性的なもので(横から見るとはっきり分かります。あえて例えるなら、ラルースLC92みたいな)、私は空力の専門家ではないのでこの処理のメリット・デメリットは分かりませんが、この部分に関してRA107が走り始めた初期の頃からあちこちで疑問の声が聞こえています。
テストの惨状を見る限り、開幕から数戦は苦しい戦いになることは必至です。新しいことをやってるんだから時間が掛かるのは当然です。一方で、無駄なことをやっている可能性も否定はできません。このコンセプトが正しかったのかどうかは、夏場の巻き返しがあるかないかで見極められるでしょう。
100%ホンダになったとはいえ、その前身は、ジェフ・ウィリスが来るまでF3000に毛が生えたような車しか作れなかったBARです。中本さんがバリバリとリーダーシップを発揮できる今のチーム組織に限ってそんなことはもう起こりえないと信じていますが、時代を逆行する形にならなければいいなという不安感もちょっとあります。
ホンダレーシング2年目の今年は、まだ見た目にもくっきりとBARの色香が残っていた昨年は違い、「ホンダ」の力が本当の意味で問われる1年になります。「他と同じことをやっていては勝てない。他とは違うことをやるんだ!」というのは正にホンダイズムの真骨頂で、そこが私どもホンダマニアの琴線に触れるところですが、方向を間違えると空回りにもつながりかねない諸刃の剣ですから、ほどほどに。もちろん、私たち以上に、中本さんが分かってると思います。
今年のホンダは、期待半分、不安半分でみていきたいと思います。
しっかし、それにしても、あのカラーリングはなぁ、コレクションホールにどうやって並べるつもりやろか…。













