We've had our ups and downs, but we can still see "SENNA".
アイルトン・セナのことを思い出すとき、最初に脳裏に浮かんでくる画はいつも同じだ。
予選終了直前、あるいはフォーメーションラップ開始直前、彼がバイザーを下ろす仕草だ。今も昔もレーシングドライバーなら誰もがその仕草をするのだが、彼の仕草は特別だった。「儀式」といっても差し支えないだろう。何かを断ち切るようで、何かを振りほどくようで、その先に待ち構えているであろう熾烈な競争を予感させてくれた。
自分は昔から特定のドライバーに入れ込むタイプではなく(もちろん好き嫌いはありますよ。だって人間だもの。)、当時は決して“セナファン”というわけではなかったのだが、彼がバイザーを下ろす瞬間には、いつも惚れ惚れとしていた。あまりの格好良さに嫉妬していたのかもしれない。
1994年、彼は死んだ。遺された者は、紆余曲折の道を辿りながら、あれから16度目の5月1日を迎えている。身震いを覚えた写真がある。
この写真は、2008年11月、ブルーノ・セナがホンダF1のテストに参加したときのものだ。アイルトンが醸し出した一瞬の空気感は、甥のブルーノにしっかりと受け継がれている。













